嘘をつく国家は失敗を繰り返す

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 2017年6月18日の世論調査安倍内閣の支持率が下がりました。

 加計学園の騒動が影響しているのだろうと思いますが、マスコミや政治家も含めて誰が本当のことを言っているのかよく分からないような国というのは困ります。

 ギリシャでは債務の額を政府がごまかしていたことが信用急落の発端となり、現在も財政再建に苦労しているようです。

 東芝も一昔前までは誰もが名前を知る一流企業だったはずですが、巨額の債務超過に陥り政府の救済が無ければ倒産するような状態です。

 信用というのは人間の心理作用であるがために、その動きは急激です。それも予想も付かないようなことであればあるほどパニックがパニックを呼んで重大な変化をもたらします。

 今のところ、日本円の信用は経常黒字や海外純資産などもあって、むしろ上がっているわけですが、企業業績が落ちてくれば将来的には楽観できません。

 安倍政権は経済成長率を重視しているようですが、外国人の移民や労働者に頼ったやり方で、私は上手くいかないだろうと考えています。特に偏ったインフラ投資はコンクリートの老朽化の問題も孕んでいて、将来にツケという形でしっぺ返しになる恐れがあります。

 他にも日本を取り巻く問題の数と深刻さは増してきているように感じます。

 

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  このニュースについて2chで他の人が指摘していましたが『発展途上国のような出来事』だと。以前なら他国の仰天出来事として笑って済ませる程度でしたが、今までの日本人の発想ではちょっとあり得なかった事が起き始めている感じですね。もちろん、犯人が外国人だと決まったわけではありませんし、宗教的倫理を失っている現代日本人が犯人であっても驚く要素はありません。はっきりしているのは日本国という国の中でモラルが崩壊しつつあるということです。

 

 移民国家アメリカでは、自動車産業の衰退と共に人種や文化の対立が先鋭化し、銃の乱射事件やテロという形で現れています。フランスやイギリスでもテロが相次ぎ、経済的にも将来に不安を抱いている人は増えているのではないでしょうか? ひたすらアメリカナイズしてきた日本もまたこれらの移民先進国のような感じになっていくのだろうと私は予想します。

 そのときに、文化の摩擦や治安への恐怖や不満などから、憎悪が先鋭化して、法律でヘイトスピーチを禁止して行かざるを得ないはずです。ポリティカルコレクトネス(政治的中立、当たり障りの無い言論・態度・行動)が重視され始め、逆に非寛容で窮屈な状態となります。

 それが何を招くかと言えば、最終的に、ヒトラーやトランプのような歯に衣着せぬタイプの政治家が出てきて、極端なことをやり始め、軍事費が増強され、国際緊張が高まっていくのではないでしょうか。

 

 資本主義や民主主義というのは完璧ではありません。ヒトラーにしても民主的なワイマール憲法の下で登場してきた人物であり、潜在的な怒りや不満は近視眼的な行動に走りやすくなります。「カッとなってやった」「ムシャクシャしてやった」と言うアレですね。

 

 当時のドイツは敗戦により巨額の賠償金を支払わされ、ハイパーインフレ世界恐慌で悲惨な状況であったことを考えれば、現在の日本との比較は適切では無いのかもしれません。ただ、マスコミを含めた体制側が好き勝手をやり、ツケを国民の税金に押しつけ、失敗を繰り返していると、そのような状況に近づいていくのではないかと私は思います。

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 稲田大臣が防衛大臣の肩書きを使って特定の政党に対するお願いをして問題視されていますが、どうも安倍内閣三権分立が生まれた歴史的経緯を軽視しているように私には感じられます。

 

 これがお願いである間は良いですが、それが政府や国家に対する忠誠の要求や圧力となり、国民が逆らえない状況になれば、批判や方向転換は難しくなり、大本営発表という愚行につながっていくのが一抹の不安です。

 

 政府が左翼に対する反感を利用し、国民の団結や統治機構への奉仕や犠牲を要求するファシズムへと政体を動かそうとしているのか、それとも劣悪な左翼が自滅的にそれを招いているのかちょっと私には判断が付きませんが。

 

 もっとも、日本よりもお隣の国々の方がよほど民主主義とはかけ離れています。反戦平和の奇麗事のスローガンで酔いしれるあまり、これらの好戦的国家に「話し合い」で妥協し、さらなる危険を呼び込まないか、それも大きな不安です。

 

 歴史を振り返ると、現在の日本は第二次世界大戦前夜のフランスに似ている気がします。第一次世界大戦でドイツに勝利したフランスはその戦禍もあって平和主義が支配していたと言います。ヒトラーが領土を要求してきた際には英仏は戦争を避けるために妥協しました。

 

ミュンヘン会議

 1938年9月30日のミュンヘン会談では宥和政策を取るイギリスのネヴィル・チェンバレン首相、フランスのエドゥアール・ダラディエ首相がズデーテン地方のドイツ編入を容認した。(ミュンヘン会談 - Wikipedia

 

「平和は守られた」――チェンバレン

 

第二次世界大戦は防ぐことができた。宥和策ではなく、早い段階でヒトラーを叩き潰していれば、その後のホロコーストもなかっただろう」――チャーチル