フランスでも脱原発の候補が
二日後にフランス大統領選挙が行われますが、反米極左メランション候補がルペン候補、マクロン候補を急速に追い上げ第三位に浮上してきました。
彼の主張はかなり過激です。
・EU離脱
・NATO離脱(えっ?)
・原発停止
・年収4600万円(40万ユーロ)以上は所得税90%
フランスは原発依存度が75%であり、日本を超える数の原発を持つ原発大国でもあります。
ですが、福島の事故やフランス原発の爆発事故や採算の悪化もあり、50%まで依存度をげようという決定がなされています。
フランス:原発で爆発 地元紙報道、5人が軽い中毒 - 毎日新聞
しかし、シェールガス革命や風力・太陽光・バイオマスなどの他の電力のコストが下がってきているため、脱原発は加速するでしょう。
日本は原発利権が政財界に幅を利かせているため、東芝の巨額損失という不採算でも原発は止められないと思います。
また、原発はアメリカの核戦略で進められた経緯がありますが、冷戦が終結しアメリカがシェールガス革命によって石油輸出国に転じたことで前提条件が変わりました。
他の候補が勝つにしても、原発依存度の低下の動きは現政権で起きたことであり、採算の状況を見てもフランスの脱原発は進んでいくと思います。
マクロン候補は老朽化原発の廃炉で縮小、ルペン候補は原発維持のようです。
原発御三家の日立と三菱は大丈夫なんでしょうか?
ベネズエラの反米チャベス大統領のファンと公言しているメランション候補が勝った場合、
寒いから本能的な南下政策を採るロシアが西側の東欧進出を目指し、
二正面作戦は採らないでしょうから北方領土側への強硬姿勢は緩むかもしれません。
一方でシリア内戦で米ロ関係が険悪化しており、政治経験も外交経験も浅いトランプ大統領が過激な手を打つと、軍事衝突も可能性が出てくる気がします。
経済制裁やシェールガス革命により株価が低迷するロシアは、GDPや人口では存在感が薄くなりましたが、軍事力と統治力と外交力ではやはりP5の一角、侮るのはよくありませんね。
「世界史で学べ!地政学」という本を最近読みましたが、読みやすく分かりやすかったです。