なぜ日本企業が負けるのか?
youtubeの方がストリーム配信では先行で規模も大きいから、同じサービスやビジネスモデルでは負けて当たり前です。
アレクサ・ランキングではyoutubeが2位、ニコニコ動画は118位(国内11位)だそうです。(wiki)
ニコニコ動画では、コメントを弾幕のように載せられる機能は面白い点ですが、会員登録しないと見られない上に、無料会員と有料会員の差別化の仕方が微妙だったりします。
現在では広告動画が割り込まないのが有料会員のメリットのようですが、前は「混雑していて見られません。有料会員になればスムーズな回線で見られます」(うろ覚え)という感じの表示だった覚えがあります。まあ、そこは商売なので酷い嘘というわけではないのですが、技術的に考えるとわざわざ質を低下させて有料会員への誘いをする点と、視聴者に不誠実に思えた点が私は気になりました。私は無料会員登録はしていますが、最初からほとんど利用していません。
全体の視聴者が少なければ、アップロードする個人の動画職人も少なく、他の動画サイトの方へ流れていくのは自然な流れだと思います。
「嫌なら見るな!」という殿様商売でやっていけるのは独占が成立している市場か、強力な魅力がある供給者だけでしょう。
さらには有料会員ですら回線が遅いらしく(未確認の掲示板情報)、これでは動画サイトの基本である「視聴する」機能が満足で無いということになります。
動画の引用として掲示板に貼り付ける場合も、ニコニコの会員登録必須の敷居があるとyoutubeの方が使いやすいです。
運営会社であるドワンゴの取締役には麻生副総理大臣の親族が名を連ねており、KADOKAWA社長の角川歴彦氏とドワンゴ社長の川上量生氏の顔がそっくりなところも、七光り感がまぶしくて貧乏人の私にはちょっと……と言う感じです。
掲示板では「広告が入らない点で有料ニコニコの方が良い」という意見を見かけました。
しかし、広告が入らない他の有料動画配信には
dTV (出資者NTTドコモ)
AbemaTV(アベマTV) | 無料で楽しめるインターネットテレビ局
GYAO! (ヤフー(ソフトバンク)、フジテレビ、日本テレビ、テレビ朝日)
Hulu
など多くの競合媒体があります。
元々youtubeやニコニコ動画は著作権違反のコピー(盗作)から始まっています。
訴えられたくないから、「ニコニコ動画」と言うふざけた名前にしたとひろゆき氏と川上社長が対談しています(wiki)
法律の整備と知的財産権の意識の高まり(アメリカの対中戦略)もあって、有料化は趨勢だろうと思いますが、元からの有料配信の企業とやり合うには分が悪いのでしょう。
最近のyoutubeは広告料収入と動画職人への報酬というビジネスモデルに変わってきつつあるようですが、個人発信という点を除けば、結局、既存のテレビ局と同じやり方に近づいて行く気がします。
サービス、値段、市場規模、人件費を考えていくと、同じパクリなら物価や賃金の安い中国韓国がグローバルにパクリつつやっていくのが一番強いのかなと。
視聴者も動画職人も、日本人一億人だけを相手にするか、世界70億人を相手にするか。
日本人向けに日本企業がガラパゴスでそこそこやってくれるのが私の理想型なのですが、amazon、google、youtubeの英文字企業の便利さと規模は手強いです。
需要に合致した品質と、値段、そして便利さ、
この三つがビジネスモデルにおいては重要なのかなと思っています。
枝葉末節の余分な多機能は重要ではありません!
また、日本人労働者を雇って日本在住でやるなら、
アイディアで先行しない限り、物価や人件費の面で厳しいのでしょうね。
シンプルでリーズナブルにできない日本の事情というのは、日本が衰退し円安になるまでは呪いのように続くことでしょう。