トラック暴走を誰が引き起こしていたか?

www.nikkei.com

 

 採算が合わないとしてクロネコヤマトがアマゾンとの取引の水準を見直し始めました。違法雇用(サービス残業)をやってようやくトントンだったのが、当局が見逃しを止めたおかげで経済原理が働き始めたようです。

 

 

 増えていた死亡事故

 事業用自動車の重大事故の発生状況

https://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/subcontents/statistics.html

 

 忙しいから居眠り…

タクシー運転手の約2割、長距離トラック運転手の約3割! 驚くべき"居眠り運転"の実態|健康・医療情報でQOLを高める~ヘルスプレス/HEALTH PRESS

 

 無茶な働き方をやらせれば、事故が増えるのは当然です。

 欧州ではテロに大型車両が利用され始めましたが、それだけ危険な道具であるという認識が我々も必要だと思います。

 

 アマゾンは一括配送を指定しても分割配送してくることがあります。原因は品揃えの異なる配送センターから発送して、アマゾン側の無駄を削っているからです。

amazonで一括発送を選択しても分割発送される理由を調べてみました - 文系プログラマによるTIPSブログ

 

 こうした経営努力には感心しますが、結果として死亡事故の増加に繋がるとなれば、ルールを変えてやる必要があると思います。アマゾンは利益を最大化してコストを最小化するための方法を追求しているに過ぎません。

 事故を起こした企業に制裁金を課す方向にした場合、事故を隠蔽する経営努力をやり始めるかもしれません。事故の最大の要因はトラックドライバーの酷使にあるのですから、送料無料を禁じる方向が一番だろうと思います。

 マスコミの記事の中には賃上げするとアマゾンが日本の配送業を乗っ取るというような荒唐無稽なものがありましたが、違法雇用が無い場合において、運送業のコスト削減が経営努力だけでできるとはとても思えません。小売りを飛ばす物流革命の中にあっても、トラックで運ぶという原点は変わっていません。AIによる自動運転で安全性が向上するのであれば、その方が良いです。ドローンによる空中配送は落下事故が気になりますが、トラックによる事故と比較して被害が少なくなるのであれば、これもドローンの方が良いでしょう。

 再配送の問題も考えると、宅配ボックスやコンビニ預かりも良いですが、結局、小売店がある方が地域の雇用や経済を考える上でも良いのではと私は考えます。

 大企業の政治献金で政治が動く原理(ルール)を変える方法があれば良いですね。