誤嚥の防ぎ方

 以下、私の経験的な小技です。

 認知症の要介護者のケースですが、自分が口に食べ物を入れていることを把握できずに、次から次へと口に放り込んでいっぱいになり飲み込めず、オエッとなることがあります。手鏡で自分の口の状態を見せてやってもなぜかダメでした。

 誤嚥になってしまうと、咳き込んで苦しいばかりでなく、肺炎となる恐れがあります。

 付きっきりで食べさせてやるのが一番かもしれませんが、時間的にも厳しかったりするので、コース料理のように小分けして順番に皿を出してやるという方法が良いかなと思っています。自分の手を使って食べるという行為も脳細胞を使うので認知症の進行の緩和にも少しは役立つかと。

 とろみは他でもよく紹介されていますが、味噌汁には片栗粉を入れてとろみを付け、スプーンで食べてもらいます。片栗粉の量によっては上手く固まらないので試行錯誤で試してみて下さい。

 食べ物は小さく切って、肉は薄く脂身の多いモノを。

 

 ヨーグルトや納豆などの発酵食品も毎日食べてもらい、なるべく下剤に頼らない方が良いです。下剤は使い続けていると、耐性ができてしまい、一錠が二錠、二錠が三錠とだんだんと必要な服用量が増えるばかりか、排便にも苦労したり切れ痔などの別の問題を引き起こしたりします。四日以上出ないと便が硬くなって出にくくなるので三日以内の方がいいです。

 軟便にする薬もありますが、高血圧や腎臓など他の服用薬との兼ね合いで処方してもらえない場合もあります。下痢と便秘が交互に来ると切れ痔になりやすいです。一度切れ痔になってしまうと傷の治りが排便のサイクルに間に合わずなかなか治りません。お腹を指であちこち押してやり、腸まわりの筋肉を刺激してやるのも有効だと思います。