ユナイテッド航空の真の問題点とは

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 69歳の医師が何の落ち度もないのに引きずり降ろされた問題で、ユナイテッド側は非を認め謝罪しています。これがベトナム出身のアジア人ではなく、白人であったならこういう対応をやったのか疑問です。

 

 シカゴ航空の当局も保安担当者の行きすぎとして停職処分にしています。

 ユナイテッド航空 定員超過で乗客引きずり降ろす | NHKニュース

 

 ダブルブッキングは当たり前で、ユナイテッドの対応は正しかったという擁護の意見が多数あります。

 乗客が素直に降りずに抵抗したら、本当に力の行使は許されるのでしょうか?

 これがもし、テロ容疑者や他の乗客への迷惑行為などの権利侵害をやっているなら多くの人が航空会社が正しいと思うのではないでしょうか。いずれにせよ飛行機が時間通りに飛べないと結局はその便の乗客全員にとっても困ったことになります。

 

 今回の事件については訴訟を起こすと被害者側が表明しているので、いずれ裁判で白黒がハッキリすると思います。

 ただ、警官を呼んで重傷を負わせる前に、別の方法で降りる乗客を確保していれば、誰もここまでの不利益は被らなかったと私は思います。ユナイテッドはCEOの謝罪に追い込まれ、株価も数日で14%程度下がっています。他の経済要因もあるので株主の判断は一概には言えませんが、時価総額460億円の一割で40億円以上の損失です。これに加えて訴訟で負けたときの賠償リスク、すでに世界中に報道されベトナムと中国の掲示板では不買運動も広がっているようですが、機会損失も少なからずあるでしょう。

 

 今回、ユナイテッドの従業員は800ドルのクーポン券を見返りとして提示しています。1350ドルまでは裁量があったそうですが、現金払いでも良かったのではなかったでしょうか。また、次の便に乗り換えと乗客に伝えて一時は同意してもらったのに、次の便が翌日まで無かったということで話が違うと戻って来てしまったという話もあるようです。

 

「お客様に申し上げます。ある任務のため5人の方から当機に乗ることができないかと緊急に打診を受けております。このチームについての詳細は明らかにすることはできませんが、合衆国のために彼らと交代してご協力頂けるお客様を募りたいと思います。なお、乗員は政府関係者では無いと聞いておりますが、世界を股にかけ合衆国国民の命を守る職務と聞いております。なお、彼らの任務に残された時間は残り30分程度だそうです」

 こういう提案をしたら、愛国心をくすぐられた乗客が何人かが引っかかってくれたのではないか、そんな気がしますが、どうでしょうか?